子どもが成長する過程において、親からの愛情をしっかりと確信することで、自立へのステップを歩むことができるといわれています。
子どもを自立した大人に育てていくために、親子の信頼関係を築くことが、とても大切です。
それでは子どものライフステージ別に親子の信頼関係構築にどんな関わりをしていくと良いかみていきましょう!
【乳幼児期:0~5歳】
乳幼児期は、親がしっかりと、子どもに甘えさせてあげることで子どもたちは「自分は愛されている、価値ある存在なのだ」と実感します。
この親子の「信頼関係」が自立への第一歩として重要です!
「甘えさせる」とは、子どもにとって必要な要求に応えることであり、
「甘やかす」とは違うことを親が理解することも大切です。
「甘やかす」は、親が自分の価値観や考えで子どもに何かを促したり、言うことを聞かせようとしたりすることで「心配だから」「失敗しそうだから」と子どものやることすべてに手を出してしまう状態です。
対して「甘えさせる」は、親が子どもの価値観や考え気持ちを大切に考え、子ども主体に考えている状態です。結果として子どもがどうしてもできない場合に親がサポートしてあげることは「甘えさせる」です。たとえば、「子供が公園でブランコに乗ろうとしたら先にお友だちが遊んでいて子どもが自分で代わってほしいと言えないときに、親が代わりにお友達に代わってほしいと頼むのではなく、子どもと一緒に『代わってほしい』とお願いする」といった状態です。
似ているようで違う「甘えさせる」と「甘やかす」の違いをしっかりと認識して、子どもを十分に甘えさせてあげましょう。
【学童期:6歳~12歳】
学童期は、子どもの自立に向けて、子どもに任せてみるという姿勢をとることが
「親離れ」、「子離れ」のために必要です。親から見て、子どもの力や判断力などがまだまだ不安な場面もありますが、勇気をもって子ども自身の力を信じて「見守って任せてみる」ことに取組んでいきましょう。いつまでも任せることを避けていると、子ども自身の力や判断力が育たず、常に親の意見を求め、自分では行動できない「指示待ち」人間になってしまう可能性もあります。
大事なことは、親が決めるのではなく、子どもに決定させることです。
失敗したり、やらなかったりすることもあるかもしれませんが、自分自身で決めることができたことなど、その過程を見て、小さなことでも褒めてあげてください。 このような経験をすることが、子どもの自信にもつながり次の思春期にもよい影響を与えます。
【思春期(反抗期) : 13歳~18歳】※個人差があります
子どもが親への依存から脱却して、自分なりの価値観や自分の生き方をつくろうとして自分自身を確立していく時期です。
自分というものが芽生え始めて親の価値観に対して疑問を持ち始め、ときに親への反抗をみせる場面があるかもしれません。でもそんな時には、自分自身一人でやっていけるのか急に不安になり親のところに甘えにきたり、親への反抗と甘えを繰り返しながら自分自身を確立していきます。子ども自身も葛藤していることを認識してください。
親を大変悩ませる時期ですが、親にとっても「子離れ」への第一歩の時期です。親として、子どもを一人の人間として信じて見守り、子どもの話をよく聴き共に考え、子どもの考えを理解しようとすることが大切です。
子どもの話を最後まで聴くことを心がけましょう。
子どもが自分の考えや意見を話している時に、途中で口を挟まずに、最後まで子供の話を聴くように意識しましょう。
親自身が仕事や家事などで忙しいときは、中途半端に話を聴くことは逆効果です。時間をおいてゆっくり話を聴ける環境を作ってから話を聴くようにしましょう!
子どもの健やかな成長、自立を願わない親はいないはずです。
子どもによって、様々なケースがあり、答えはひとつではありませんが
子どもを自立した大人に育てていくために、親子の信頼関係を築くことは、とても大切です。