聞くことや話すことにつまずきのある子ども

教育

            
お子さまのコミュニケーションに不安を覚えたことはございませんか?
本当に話を聞いているのかなと思ったり、衝動的に話をすることを不安に思ったりしたことはございませんか?
それらは色々な原因が考えられますが、発達に特性があることが原因の可能性もあります。
この記事では、注意欠如・多動症(以下、ADHD)のお子さまの聞くことや話すことの困難さの原因についてお話します。

1.聞くことのつまずき
 ADHDのお子さまには聞く力の弱さがみられることがあります。ADHDのお子さまは、注意力の欠如や集中力の低さが特徴的で、他人の話を集中して聞くことが難しくなる場合があります。加えて、彼らは刺激に敏感であることが多く、周囲の騒音や別のことに気を取られることが多いため聞く力に困難を抱えることがあります。
また、聞き取る力の弱さを疑う場合には、軽度の難聴があっても、本人から訴えがなく気づかれないまま成長していることもあるので、まず、耳鼻科で聴力検査等を受診することがお勧めです。
 
            
2.話すことのつまずき
 話す力は聞くカと密接な関係にあり、聞くカを基礎にして言語能力が養成されます。お子さまが小さい頃は家族内や保育園・幼稚園でのコミュニケーションだけで済みましたが、成長していくにつれて様々なコミュニティの中でのコミュニケーションが求められます。

 ADHDのお子さまは、話している最中でも注意が散漫になりやすいため思考や表現の一貫性に欠けることがあります。また、しばしば衝動的に話す傾向もあり、他の人の話を遮ったりすることがあります。
 
 話すカについて検討する際には、人前で話すことが恥ずかしかったり、自分の発言に自信が持てなかったり等の心理的要因がないかも見ていく必要があります。

〈参考〉
『特別支援教育の理論と実践』第4版,2023年4月1日, p.40‐41, 一般財団法人特別支援教育士資格認定協会編

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