高校生や大学生になると、「もう大きくなったんだから自分でやろう」「そろそろ自立しなければ」と言われる場面が増えてきます。
もちろん、自分で考えて行動することは大切です。ただ、自立することは、何でも一人でできるようになることではありません。
実際には、すべてのことを一人でできる人はほとんどいません。大切なのは、「できる・できない」の二択で考えるのではなく、「自分はどこまでならできるのか」を知ることです。

「どこまでならできる?」と考えてみる
例えば、
・予定を立てることはできるけれど、締切の管理は少し手伝ってほしい。
・一人で出掛けることはできるけれど、初めて行く場所なら事前に確認しておきたい。
・課題には取り組めるけれど、何から始めればよいのかは誰かと相談したい。
このように考えてみると、「できる」「できない」だけでは表せない部分がたくさんあります。
「一人でできないからダメ」なのではなく、「ここまでは自分でできる」「ここからは助けがあるとできる」と分かっていることが大切です。
必要な「助け」を知ることも自立
自分に必要な助けや条件を知ることは、決して人に頼りすぎることではありません。
例えば、忘れやすいことがあれば予定をスマートフォンに記録する。初めての場所に行くときは、事前に道順を確認する。課題の進め方が分からなければ、先生や友達に相談する。
自分が困りやすい場面を知っていれば、そのための方法を自分で考えることができます。
「助けが必要=できない」ではなく、「どうすればできるのか」を考えることも、自分で生活していくための大切な力です。

今できていることにも目を向けよう
自分の苦手なところを探す必要はありません。まずは、今できていることを確認してみましょう。
「これは一人でできる」「これは少し準備があればできる」「ここは誰かに相談するとできる」。
そんなふうに、自分の「できる範囲」を知っていくことも自己理解の一つです。
そして、今は助けが必要なことでも、「どうすればもう少し自分でできるようになるか」を考えることで、できる範囲を少しずつ広げていくことができます。
自分に合った自立を考えてみよう
自立の形は、一人ひとり違います。何でも一人で抱えることが自立なのではなく、自分にできることと、助けが必要なことを知り、自分に合った方法を選べることも自立の一つです。
「自分は何ができる?」「どんなときに助けがあるとできる?」「もう少し自分でできるようになるには、何が必要?」
自分の生活を振り返りながら、自分の「できる範囲」に目を向けてみましょう。
自分の「できる」を知ることから、自分らしい自立への一歩が始まります。

